2025-05-14
プロモーション

COCOHELI STORIES Vol.39を配信いたしました

【連載企画】COCOHELI STORIES 「いってきます」と「おかえりなさい」の間に。

大峰 菜奈子
AUTHENTIC JAPAN
目次

vol.39 プライベートではトレイルランナーとして国内外のレースに挑み、仕事では“山を走って現場に向かう”大月消防本部特殊事案対応特別救助隊の隊長として人命救助にあたる、、、そんな牧野さんの訓練に同行させていただきました。

撮影協力:大月消防本部 特殊事案対応特別救助隊 

 牧野さんの山との出会いは、消防の仕事がきっかけだったそうです。「高校・大学時代は陸上競技をしていて、箱根駅伝を目指して走っていたんですが、就職してからは走ることからすっかり離れていました。ただ、仕事柄山の地理をしっかり把握する必要があり、限られた時間で登山道を把握するには走った方が効率的だと考えたのが山を走るようになったきっかけですね」と牧野さん。学生時代からのお知り合いだったプロトレイルランナー小川壮太さんに靴や装備のことを教わりながら走り始めたそうです。「10年近く運動から離れていたけど、トレランを始めて大会に出てみたら成績が良くて(笑)、現在はいろんなメーカーのサポートをいただいてトレランを続けさせてもらっています。実は学生時代からアップダウンは得意で、平地では敵わなかった留学生にも山道では勝てたんです。今思えばその頃からトレラン向きの走りをしていたのかもしれません」とおっしゃっていました。

 牧野さんが隊長を務める「大月消防本部・特殊事案対応特別救助隊」は、沢登りや滑落現場など、難所への対応が求められる精鋭部隊です。「発足のきっかけは、大月市で発生した沢での救助を必要とした事案です。当時は消防の装備では対応できず、山梨県警の方が沢を登って救助に向かったんです。『これじゃいけない』と、大月消防本部で隊を発足し、訓練を行い装備も整えました。今では警察とも合同訓練を行っています。現場では連携がすごく重要で、横のつながりも大切です。とても良い協力関係にあると思っています。困っている人を助けたい。でも自分たち救助隊員が無事に戻ることも大切。自分も含めみんなの命がかかっているので、細かいところまでしっかりと訓練します」と牧野さん。牧野さんが山に行く時に心がけていることを伺うと、「仕事柄悲惨な事故も見ています。だからこそ、自分自身がそうならないよう装備には気を使います。雨が降ってなくてもレインウェアは持つし、日帰りでも必ずヘッドライトは携行します。そして食料や水も余分に持っていきます。困ってる人に分けられるように。荷物が重ければトレーニングにもなりますし。実際に雲取山で、低血糖で動けなくなっていた人に食べ物をあげたこともあります。そういう時に対応できるかどうかは、普段の準備の差だと思うんです」と牧野さん。

 ココヘリ入会のきっかけは、インタビュアーである私の勧誘だったそうです。「もともとjROの会員だったのでココヘリのことは気になっていたんです。メーカーさんのイベントに参加したとき、隣がCOCOHELI TAKAOだったんですが、そこで大峰さんに勧められて、いい機会だと思い入会したんですよ」と牧野さん。そういったご縁もあり、先日は大月消防本部・特殊事案対応特別救助隊とココヘリでドローンによる合同訓練も実施しました。「登山道で足をひねった程度なら誰かに見つけてもらえることも多いですが、道から外れてしまうと一気に発見率が下がります。ココヘリは、そういう時の“お守り”になると思っています。想定外の事態が重なったとき、生還のチャンスを広げてくれるものだと思っています。トレーニングに出るときは家族にどこの山に行き、何時に帰ると必ず伝えるようにしています」とおっしゃっていました。

 トレイルランナー“牧野公則”としての目標は、今年4月に挑戦した「Mt.FUJI100」の100マイルレースでの入賞でした。PTA会長を務める牧野さんはPTA総会と日程が重なり、途中までの出場となってしまいましたが、「次につながるいい走りができた」と手応えを感じたそうです。100マイル=160kmを走る理由を尋ねると「確かに走っている間は辛いです。だけど、ゴールした瞬間その辛さを忘れてしまうのです。あの感動をまた体験したいって思っちゃう。途中歩く場面もありますが、体力を温存しながら“走れるところは走る”。一歩ずつ、前へ。それがトレランの魅力ですね」と牧野さん。

 救助隊としての展望については、「救助も大事ですが、未然に事故を防ぐ活動を増やしたいと思っています。以前に道迷いが多発していた場所に看板を設置したりマーキングしたりしたら、その後は迷う人がいなくなった。そういう積み重ねが本当に大事なんです。将来的には後輩に山を教えながら、ロープレスキューなどの技術も一緒に高めていきたい。いざという時に“助けられる力”はもちろん、事故そのものを起こさせない“知識と工夫”が大切。それが、今の隊としての目標ですね」と牧野さん。

山を走り、命を救う、、、。牧野さん率いる大月消防本部・特殊事案対応特別救助隊の姿は、今日も静かに山の安心を支え続けています。

#ココヘリ

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