あえてフィルパワーが低いダウンを使うことも

2023-11-13

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ダウンの性能を数値化したのが「フィルパワー(FP)」です。数値が大きいほどロフト(かさ)が大きく、良質とされています。より寒い地域で育つ水鳥から採られたものが上質になるほか、汚れや異物を取り除く洗浄方法によっても性能に差が出ます。また、採取の方法によってもFPは変わります。もっとも良質な状態でダウンが採れるのはハーベスティングと呼ばれる方法です。これは水鳥を飼育し、自然に抜け落ちたダウンを集めるやり方。手作業のために希少で高価になりますが、機械で採取するものにくらべてダウンが傷つくことが少なく、保温性や耐久性に優れると言われています。高品質なダウンを使用すると少ない羽毛量でロフトを稼ぐことができ、軽量化できます。一見いいことずくめですが、ここにはデメリットもあることは覚えておきましょう。羽毛量が少ないということは、羽毛の密度が低いということ。つまり、水濡れのリスクは大きくなります。このため製品の特性に合わせて、あえてFPが低いダウンを使用するブランドもあります。